鎌倉時代、正応5年(1292年)の建立された、高さ3.6m、花崗岩製の五輪塔です。
惣墓とは、一般大衆のあいだに個人墓が普及していなかった時代の葬礼儀式の一形態で、いわゆる共同墓地という意味をもっており、主に大和・山城地方に分布しています。
水輪にキリーク(梵字)が彫刻され、地輪東面に正応五年の造立銘、北面に永仁四年(1296年)、南面に永禄五年(1563年)の追刻銘がみられます。風輪と空輪は若干過大で後補でしょうか。建立年代の判る五輪塔として貴重なもので国重要文化財となっています。

 

所在地

木津川市木津清水