熱中症にご注意ください
熱中症とは
熱中症は、高温多湿の環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温が上昇することにより発症する障害の総称です。
熱中症は、放っておくと死に至ることがありますが、予防法を知って実践することで、防ぐことができます。
また、応急処置を行うことで、重症化を回避できます。
今夏も引き続き省エネ・節電への協力が求められていますが、節電を意識するあまり健康を害することのないよう、気温や湿度の高い日には、無理に我慢せず、適度に扇風機、エアコン等を使用して暑さを避け、こまめに水分・塩分を補給して、熱中症を防止していただくようお願いします。
熱中症の発生状況
消防庁によれば、全国で熱中症による令和4年度夏期5ヶ月(5~9月)の緊急搬送件数は71,029人、搬送時に亡くなられた方は80人に上ると報告されています。年代別では高齢者が5割を占めています。また、発生場所別では住居(敷地内を含む)が約4割を占めています。
予防方法
日常生活での注意点
暑さを避けましょう
- 室内の温度、湿度をこまめに管理し、適切に管理しましょう。
- 外出の際は、天気予報や暑さ指数を参考に暑い日や時間帯を避け、日傘や帽子を着用し、涼しい場所や日陰を利用しましょう。暑い日には無理をせずこまめに休憩をとりましょう。
- 通気性のよい、吸湿性・速乾性のある服装で、体から出る熱と汗を早く逃がしましょう。黒色系の服装を避け、日射の侵入や輻射熱(ふくしゃねつ)の吸収を防ぎましょう。
- 本格的に暑くなる前に(5月から6月)、「やや暑い環境」で「ややきつい運動」を行い、からだを暑さに慣らしておきましょう。
- 梅雨明け前後などの、急に暑くなった日や久しぶりに暑い環境で運動等するときは、暑さが体に慣れず熱中症にかかりやすいので、無理をせず徐々に暑さに慣れるよう特に注意が必要です。
こまめに水分を補給しましょう
- のどの渇きを感じなくても、こまめに水分を補給しましょう。
- 大量に汗をかいた時は、経口補水液、スポーツ飲料などで水分に加えて塩分も補給しましょう。
- アルコールや多量のカフェインを含む飲料は、利尿作用により体内の水分を排泄してしまうので注意しましょう。
体温調節機能が低下している、肥満の方、小児、高齢者、心肺機能や腎機能関係の慢性疾患(高血圧、心疾患、糖尿病など)や自律神経・循環機能に影響する薬物の服用がある方、脱水状態、体調不良の方は、熱中症にかかりやすいので、各人の体調に応じた対策が必要です。
特に高齢の方、小さなお子さんは次のことにも十分注意しましょう。
高齢の方の注意点
高齢の方は温度やのどの渇きに対する感覚が弱くなるために、暑さや体の水分不足を自覚しにくいこと、体内の水分量が減少すること、体温調節機能が低下することから、熱中症にかかる危険は高くなります。また、室内にいる場合でも、熱中症になることがあります。
のどが渇かなくてもこまめに水分補給したり、部屋の見やすい場所に温湿度計を置いて湿度をこまめにチェックし、28度前後に保つよう扇風機やクーラーを上手に使って温度調整することなどが大切です。
また、熱中症の予防や重要化の防止のためには、周囲の方々が協力して、独り暮らしの高齢の方の住まいの環境や体調を注意深く見守るなど、周りの方々も気にとめていただくことが重要です。
小さなお子さんの注意点
小さなお子さんは体温調節機能が十分発達していないため、熱中症にかかる危険は大人より高くなります。また、身長が低く、地面からの照り返しを受けるため、特に晴れた日の外出は、大人が暑いと感じる以上に暑い環境にいることになり、いっそうの注意が必要です。
お子さんには、日頃から適度な外遊びにより暑さに慣れさせ、のどの渇きに応じた適度な飲水を身につけるようにしてください。また、暑い場所に行くときは、服装選びや十分な健康観察を行い、顔が赤く、ひどく汗をかいている場合には、涼しい場所で十分な休息を与えましょう。
なお、乳幼児を車の中に残したまま保護者が車を離れると、車内はすぐに高温になり大変危険です。クーラーをかけていてもエンジンが停止し切れることもあるため、絶対に車内に子どもだけを残さないようにしましょう。
暑さ指数を用いた熱中症予防
暑さ指数(WBGT)とは、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい1.湿度、2.日射・輻射など周辺の熱環境、3.気温の3つを取り入れた指標です。暑さ指数が28度(厳重警戒)を超えるあたりから熱中症患者が増え始め、その後急激に増加するとされています。
暑さ指数を用いた日常生活、運動などの指針が示されていますので、気象庁の気象予報等と併せて熱中症予防の参考にするとともに、ご自分の体調などに十分注意して適切な行動をお取りください。
熱中症に関する気象予報
暑さ指数とともに、気象庁の予報を確認して、熱中症予防の参考としてください。
熱中症警戒アラート
暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表されます。また、発表内容には、暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけでなく、具体的に取るべき熱中症予防行動も含まれていることが特徴です。
高温に関する気象情報
向こう1週間で最高気温が35度以上となることが予想される場合に発表されます。
注※上記の気象情報は、京都府防災・防犯メール配信システムに登録して、メール配信を受けることができます。
熱中症が疑われるときは
暑熱環境下で、めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、返事がおかしい、けいれん、からだが暑いなどの体調不良があるときは、
- 涼しい場所に移動し、安静にする。
- 衣服をゆるめ、からだを冷やす(特に首のまわり、脇の下、足の付け根など)。
- 水分・塩分、経口補水液などを補給する。
- 意識がない場合、自力で水分等補給できない場合、水分・塩分を補給しても症状がよくならない場合は、すぐに救急車を呼ぶなど医療機関に搬送してください。
関連サイト
気象情報
熱中症発生情報
熱中症予防について
京都府の関連施策
外国人のためのガイド
その他