「かせやまの森」が環境省「自然共生サイト」に認定されました

学研木津北地区にある「かせやまの森」が、令和7年3月14日に、生物多様性の保全に貢献している区域として、環境省より令和6年度後期「自然共生サイト(※1)」に認定されました。
今後、自然共生サイト認定区域はOECM(※2)国際データベースに登録されます。本登録により、30by30(サーティバイサーティ)(※3)目標達成に直接的に貢献し、2030年までの生物多様性に関する新たな世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」(ネイチャーポジティブ(※4)の実現)に寄与することとなります。
「かせやまの森」は、オオタカの飛来やヤマトサンショウウオの生息等が確認され、その他多種多様な動植物が生息している環境を次世代に伝えるため、30by30目標の達成への貢献はもちろん、持続可能な生物多様性保全の活動を推進していきます。

【認定区域】
かせやまの森(※5)

【サイト概要】
かせやまの森では、生物多様性の保全を進めていく地区として位置付けし平成26年に生物多様性木津川市地域連携保全活動計画を策定し、里地里山保全活動を実施してきました。かせやまの森では、オオタカの飛来やヤマトサンショウウオの生息等が確認され、その他多種多様な動植物が生息しています。申請区域内の維持管理については、年2、3回の回遊路整備をはじめ、活動エリアごとに整備を実施しています。将来のビジョンとしては、令和6年3月に策定した「生物多様性木津川市第2次木津川市地域連携保全活動計画」で定めた将来像として、オオタカが再び営巣・繁殖し、継続的に生きられる森となること等を定めています。


(※1)自然共生サイト
国による規制を主体とせず、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取り組み等によって生物多様性の保全が図られている区域」を保護地域内外問わずその場所がどのように生物多様性を守ることに役立っているかを専門家が評価し、国が認定する区域のことです。
認定区域は、保護地域との重複を除き、OECMとして国際データベースに登録されます。この認定を通じて、企業価値の向上や交流人口の増加などを通じた地域活性化に繋がっていくことが期待されています。

(※2)OECM
OECM(Other Effective area-based Conservation Measures)とは、国立公園等の保護地域以外に、目的に関係なく、民間等の取り組みにより生物多様性保全に貢献している地域のことです。OECMの中には民間等で保全活動を実施している森林やビオトープ等の生物多様性保全が主目的の地域と里地里山や、都市公園等の生物多様性保全が主目的ではないものの、その保全に大きく貢献している地域があります。

(※3)30by30
2030年(令和12年)までに地球の陸域の30%、海域の30%の保全・保護を目指す国際目標です。2022年(令和4年)12月に生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択されています。

(※4)ネイチャーポジティブ
ネイチャーポジティブとは日本語訳で「自然再興」といい、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことを指します。
国内では、2023年3月に閣議決定した生物多様性国家戦略2023-2030において2030年までにネイチャーポジティブを達成するという目標が掲げられています。

(※5)令和6年3月策定の「生物多様性第2次木津川市地域連携保全活動計画」の計画区域である「里山の維持再生ゾーン」を親しめる呼称として、「かせやまの森」としています。

 

     

      図1.自然共生サイト認定区域(赤枠内のエリア)

 

 

     

     図2.自然共生サイト認定区域(白色点線はイメージ図)

     ※詳細区域は、図1のとおり。

 

 

     

     写真:認定証授与式(左から 谷口市長、【環境省】伊藤様)

 

    

        写真:自然共生サイト認定証