世界は、環境問題(気候変動)や人権問題、貧困、紛争、資源の枯渇など多くの課題に直面しており、このままでは安定した暮らしを続けることが困難になっていくのではないかといわれています。

そのような危機感から、2015年9月の国連サミットで、2030年までに世界を変えるための国際目標として、「持続可能な開発目標『SDGs』」が採択されました。

持続可能な開発目標

S』Sustainable(サスティナブル):持続可能な

D』Development(ディベロップメント):開発

G』Goals『s』(ゴールズ):目標

SDGsとは、よりよい世界を目指す目標であり、「誰ひとり取り残さない」をキーワードに、17の目標(ゴール)と、それらを達成するための具体的な169の達成基準(ターゲット)が設定されています。また、SDGsの内容はどれも「人が生きること」と関連し、「人々の尊厳は基本的なものである」という『人権』への言及が多く含まれています。

 

SDGsのロゴ「17の目標」20220826-154547.pdf [ 681 KB pdfファイル]

 

誰ひとり取り残さない。~SDGsの取り組みにあたって~

SDGsは、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利について平等である」という世界人権宣言の精神を引き継いでいます。

よって、「人権」は生まれながらの自由やジェンダー問題、格差問題、教育、貧困など様々なものと密接に関わり、SDGsの目標達成のためのすべての問題の根底に深く根差しているものです。

「誰ひとり取り残さない」持続可能なまちづくりを推進するためには、排他的・攻撃的な考えではなく、自分とは異なる物事(多様性)を受け入れる「寛容性」を培うことが大切です。また、一人ひとりが、孤独や孤立、排除から擁護され、地域社会の一員として認め合い、支え合える「包摂性」を築いていくことも重要です。

一人ひとりが、すべての問題の根底にある「人権」とは何かを理解し、「持続可能な社会のためにできること」を少し意識して生活するだけでも、他人を思いやる気持ちや自分を大切にする気持ちが生まれ、SDGsの目標達成に近づくのではないでしょうか。