木津川アートつたえ隊、ぷくまいマイのぷくです!

 

今回は旧ポンプ小屋の佐々木紘子さんを紹介します。

 

この旧ポンプ小屋は、展示会場を探して瓶原地域をまちあるきしているときに、ぷくが一目ぼれした、外見がとてもいい感じの建物でした。

所有者さんに許可をいただき中を見せてもらって、ここが昔、瓶原地域に木津川から水(農業用水?)を送るポンプが設置されていた小屋と聞いて驚きました。

 

今は倉庫として使われていますが、なんだかすごい場所を会場にさせてもらえるなーと、そしてどんなアートが展示されるのかとワクワクです。

 

こちらが会場の旧ポンプ小屋です!

どうですかみなさん。


ぷくはこの建物を見かけたときにびびっときました。使わせてほしい!と。

 

そして中にある作品はこちら!

佐々木紘子「曖昧なあいさま」

 

映像作品なので、写真ではなかなかわかりにくいと思いますが、これは右側に木津川市の映像(会場の出入口前付近)、左側に岐阜県の映像が映っています。

佐々木さんは岐阜県の方なんですが、この「あいさま」という言葉は、岐阜県の方言で「間」のことだそうです。

これはトラブって木津川市の映像しか映っていないところですね。(笑)


zoomを使って映像を映し出していたんですが、最初の方はネット状況が安定せずにこんなこともありました。(笑)

 

佐々木さんはこの「あいさま」という方言を、意味を知らない人の前でも使うことが多い言葉だそうなんですが、意味を聞き返されたことがないそうです。

きっとそれは文脈から理解される方もいるでしょうが、なんとなくで話を聞いていて聞き返せない日本人らしさからかもしれません。

 

「間」は日常において輪郭を与える存在でありますが、その実態は定義できない曖昧なものです。

この「あいさま」という方言も佐々木さんの中では曖昧な存在であり、「曖昧なあいさま」が作品となりました。

木津川市と岐阜県の映像を一続きの風景とすることで、物理的には間が離れていても、映像としてはつながっている。


そうやってつなげることでその「あいさま」を曖昧にする。

「曖昧なあいさま」

 

人が捉えている「間」なんて曖昧なものなんだよということを表現されているとぷくは理解しております。(違うかも…。(笑))

 

さて、佐々木さんはこれとは別に参加型の作品も反対側に展示していただきました。

先ほどの写真にも少しその材料が写っておりましたが、こちらです。

右側に写っているのが作家の佐々木さんです。

 

木材に釘が打ち付けられており、その釘にいろんな色のついた輪ゴムを引っかけて形にしていくというものでした。

実はこれも、「他の人の作った形につなげたり、重ねたりすることで、形と形の「あいさま」を「曖昧」にしてみましょう」というお題もありました。

 

来場者のみなさん本当にいろんな形を作られていて、「あ、これこんな形になってる!」と探すのも楽しかったです。

ついには左側にも輪ゴムが引っかけられたり。(笑)

そのおかげでこんなところにぷくが乗れたり。(笑)

 

参加型の作品は、最終的にどんなものになるか想像がつかないから難しいんだろうなと思っていましたが、ワークショップなど参加型で作品を作られる作家さんたちと話をしていると、本当に楽しまれている方ばかりな印象を受けました。

 

参加者から提供される素材を料理して形にすることがおもしろい、いろんな人の思考をまぜる化学反応がおもしろい、といったところでしょうか。

 

どのように参加させるか、出てきた素材をどう料理して混ぜ合わせるか。

その発想と形にできるのが現代アート作家なんですね。

 

すごいなー!!