蚊は、ちょっとした水たまりがあれば、場所を問わずどこでも産卵する特徴をもっています。
産卵場所や幼虫である「ボウフラ」の発生場所は、環境整備が進んでいる地域では、道路側溝から各家庭の敷地内ヘと変わってきています。
そこで、発生源となるバケツの水など庭先の水たまりを可能な限りなくせば、小水域から発生するヒトスジシマカなどはある程度抑えることができます。
この機会に、自宅にボウフラがいないか点検してみてください。
意外に、自分の庭が蚊の発生源になっているかもしれません。

蚊の種類

蚊とよぶ昆虫は、日本で約70種類確認されていますが、その中でもヒトスジシマカとアカイエカは、普段よく見かける一種です。
蚊は、卵から成虫に羽化するまで水の中で暮らしています。
その生息場所もさまざまで下水溝・雨水ます・空き缶・古タイヤ・竹の切株・墓地の花立など水が溜まる場所は、すべての蚊の発生源となります。
羽化した成虫は木陰などに潜み、産卵するために雌の蚊が吸血します。
雄の蚊は吸血しません。

ヒトスジシマカ

特徴と発生源
  • 小型で黒く、中胸背板の中央に1本の白い縦線がある。
  • 関西以西に多く、明るいうちから吸血をする蚊で、逆に夜になると活動が止まる。
  • 竹の切り株、空き缶、古タイヤ、植木鉢の水受け、樹洞、墓の水受け、道路の雨水ますなどの水たまり等に生息する。
  • よくヤブカと呼ばれている。

アカイエカ

特徴と発生源
  • 中型で赤褐色、腹部各節の基部に黄白色の紋がある。
  • 日本全土に分布し、屋内で最もよく見られる。
  • 夜になると活動が盛んになる。
  • 主に、どぶ、汚水溜、防火用水等に生息する。

蚊の対策

幼虫であるボウフラは、水が無ければ生きていけません。

一番のボウフラ対策は、「水たまり」を無くすことです。
孵下から成虫になるまでの期間は、季節によって変わりますが、10~15日程度です。
従って、10日間以上水の溜まっている水たまりを無くすことが防除のポイントです。

発生場所とボウフラ対策

植木鉢の受け皿

ボウフラ対策

長期間、水を溜めておかない。

雨どい・U字溝

ボウフラ対策

落ち葉などがたまらないようにする。

定期的に点検・清掃する。

空き缶・空きビン

ボウフラ対策

雨のあたらない場所に片付け、水が溜まらないようにする。

バケツ・ジョウロなど

ボウフラ対策

裏返して、雨水が溜まらないようにする。

古タイヤ

ボウフラ対策

中に水が溜まらないようにする。

雨水ます

ボウフラ対策

ふたの下に、目の細かい網を敷いて、産卵できないようにする。

参考にしてください

  1. 一般に飲酒すると刺されやすくなります。汗や体温上昇、炭酸ガス排出量の増加などがその要因とされています。また、蚊は黒色や赤色を好むとされており、白っぽい服装のほうが刺されにくいそうです。
  2. 孵下から成虫になるまでの期間は、季節によってことなりますが、10日から15日程度です。成虫については、1~3か月程度生きています。ほんの小さな水たまりでも発生します。よく庭に水をまく人は要注意です。
  3. 蚊の種類によりますが、成虫の行動圏は、比較的発生源の近くに限定されています。とりわけ、ヒトスジシマカは、発生源のすぐ近くにいます。