蟹満寺は、「今昔物語集」に出てくる「蟹の恩返し」の縁起で有名で、実際には蟹幡(かむはた)郷という古代の地名に由来する、白鳳時代末期(680年前後)に創建された寺院です。
本尊の国宝銅造釈迦如来坐像は、わが国の仏教美術史上最高傑作とされる奈良薬師寺金堂の薬師像に比肩しうる秀作とされています。このように優秀な仏像でありながらもその由緒、伝来がはっきりしないため、その来歴の謎をめぐって長い間論争が繰り広げられてきましたが、平成17年の調査では、蟹満寺本尊はやはり白鳳創建以来の旧仏であったことが判明しました。

所在地 

木津川市山城町綺田浜36