麻しんは感染力が非常に高く、空気・飛沫・接触感染により感染するので、手洗いやマスクのみで予防することはできません。また、免疫を持たない人が感染すると、ほぼ100%発症すると言われています。

麻しんを予防するためには、予防接種が最も有効な予防法です。これまでに接種したことのない方は、かかりつけの医療機関にご相談の上、早めに予防接種(※任意接種)を受けることをお勧めします。

また、定期接種の対象となる方は、接種対象年齢であれば無料で接種することができますので早めに予防接種を受けましょう。

※任意接種とは、受けるかどうかを任意で選択することのできる予防接種です。接種料金は全額自己負担になり、接種後に健康被害(副反応により障害などが出た場合など)を受けた場合は、独立行政法人医薬品医薬機器総合機構法(PMDA法)による救済制度の対象となります。

麻しんとは

麻しんとは、麻しんウイルスを原因とする急性の全身感染症です。

特徴

感染経路:空気、飛沫、接触感染

潜伏期間:10~12日

症状:発熱、せき、鼻水など「かぜ」と似た症状が2~4日間持続します。一旦熱が下がった後、39度以上の高熱とともに、顔・首・全身に発しんが現れ4~5日間続きます。肺炎や中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎など重い合併症を発症するといわれており、生命に関わる場合もあります。

治療:特効薬はなく対症療法

 

麻しんを疑われる症状が出現した場合

毎朝体温を測り、37.5℃以上の発熱がある場合には、保育所・幼稚園・学校・職場などを休み、早めに医療機関で診断を受けてください。また、医療機関を受診する際には、あらかじめ電話で「麻しん」の可能性を伝え、受診方法など医療機関の指示に従ってください。

診察の結果、麻しんの発症が判明した場合は、速やかに保育所・幼稚園・学校・職場などに連絡をしてください。

 

ワクチンについて

麻しんは、MR(麻しん風疹混合)ワクチンおよび麻しん単独ワクチンのどちらでも接種による予防効果が期待されます。

ただし、MRワクチンおよび麻しん単独ワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンですので、妊娠している女性は接種を受けることができません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2カ月程度の避妊が必要です。これは、おなかの中の赤ちゃんへの影響をできるだけ避けるためです。

 

関係情報

京都府感染症情報センター

厚生労働省